本日ご紹介するのは奈須きのこ先生による伝奇小説「DDD」です。
DDDってどんな作品?
DDD
Decoration・Disorder・Disconnection
装飾 障害 切断
それはシナリオ奈須きのこ先生、イラストこやまひろかず先生による伝奇小説。
武内崇先生が関与していないという珍しいきのこ作品です。 2004年から文芸雑誌「ファウスト」で掲載され、書き下ろしを含む単行本が講談社BOXから発売されました。
TYPE-MOONは作品ごとの繋がり、広がる世界観が魅力の一つですが、DDDは他のTYPE-MOON作品とは関わらない独立した世界観の物語です。
魔術とか英霊とか出てこない。
そのなの関係ないくらい面白い!
世界観、キャラクター、セリフや描写、叙述トリックが見事に私の嗜好を射抜いてくれました。控えめに言って大好き。
既刊2巻。
2007年に発売された1、2巻。
全3巻の予定
全3巻の予定
13年間音沙汰なし…
でも大丈夫!
「一二国記」も18年ぶりの長編新作が昨年発売されましたし…
あと5年は猶予ある
ある…よね?
剪定されてないよね?
DDDの世界観
C県の地方都市「支倉市」
日本のとある地域が舞台です。
DDD独特の世界観を演出するギミック
アゴニスト異常症(A異常症)
特殊な精神病で、新しい異常な機能「新部」を発現する。
通称:悪魔憑き
この“悪魔”は偽物であり、本物が存在する模様。
患者は専用施設「オリガ記念病院」に隔離されている。
余談ですが、“オリガ”記念病院の“ドクターロマン”というFGOのとある人物たちを連想させるものが出てきます(DDDの方が古いし特に関連はありません)
そして悪魔憑きが起こす事件。謎。
有り体に言えば「異能×ミステリー」
この異能の面白いところは、戦闘能力というよりは人間性の露出であり、悪魔憑きが必ずしも人間よりも強いわけではないところ。
バトルではなくヒューマンドラマ。
といいつつゴリゴリにステータス高めた最強キャラみたいなのいたけど気にしない。
ミステリーといってみたりヒューマンドラマといってみたり表現が定まらぬ…
ここはきのこワールドフルスロットルということでひとつ。
クセと魅力に満ちたキャラクターたち
イラストは魔法使いの夜でもおなじみこやまひろかず先生が担当しています。
まずは迦遼海江(カイエ)という超絶美人を生み出してくれたことに感謝。
菌糸類が「誰だよコイツ男に設定したの!」と鏡に向かって怒鳴るほどの可愛さである。
この容姿にして、子どもっぽさと大人っぽさ、妖しさを兼ね備える悪魔っ子という完全武装である。
本編を読めばきっと虜になる人多数。
主要人物はこちら☟
気だるい系主人公 石杖 所在
「本物の悪魔」系美人 迦遼 海江
エリート美人監察官 戸馬 的
天真爛漫後輩系女子 貫井 未早
仲良し3人組、アリカの弟分(?) 霧栖 弥一郎
成長期の最強非人間 石杖 火鉈
「灼熱の揺り籠)」 日守 秋星
奈須先生のセリフと描写のセンスで各々がしっかりキャラ立ちしているので、ぜひ活字を通じて魅力を感じとってほしい。
1~2巻で主要キャラで出そろっぽいので、3巻では更なる活躍、魅力の深堀りがなされます(希望)
ちなみにアリカとカイエはキャラマテにも掲載されています。
TwitterにてNoy様がFGO風の素晴らしいイラストを公開しておられます。
とても素敵なイラストだったのでご紹介をば。
DDD 迦遼 海江 pic.twitter.com/pC0EjWJGP0
— Noy (@Noy_0_0) May 8, 2020
DDD 石杖 所在 pic.twitter.com/tD0b2wpYCV
— Noy (@Noy_0_0) May 8, 2020
DDD 石杖 火鉈 pic.twitter.com/qz4nRI9xLr
— Noy (@Noy_0_0) May 8, 2020
DDD まとめ
今回は奈須きのこ先生の伝奇小説「DDD」をご紹介しました。
月姫やFateシリーズとは異なる世界観で綴られた奈須きのこワールド。
その面白さは折り紙付き!
奈須先生のシナリオが守備範囲の方にはきっと楽しめる作品だと思います。
未読の方はぜひ1度!
既読の方は布教をば!
現在は恐らく新品を買うのは困難かと。
ブックオフなど古本屋に置いてあるのをまぁまぁ見かけます。
1~2店舗に1セットは置いてる(まっさん調べ)
日本人作家の100~200円棚の「な行」に座しています。
講談社BOX特有の装丁なのでわかりやすい方だと思います。
この名作を広めて作者に圧をかけて3巻が発売される世界線へと進めましょう、剪定事象になどしてはいけない…
画像はDDD©奈須きのこ・こやまかずひろより引用